スーツ

正しいスーツの超基本的な選び方

今回ご紹介するスーツを選ぶ基準ですが...基準通りにスーツを購入すればおおむね問題はないという超基本にして王道をご紹介します

 

この基準は流行がゆっくりと動くスーツの世界において流行に乗らず、また外れ過ぎない...まさに超基本です。

ちなみに写真は私の勝負スーツで今回ご紹介する選び方の基準と同じです。

 

ご紹介する基準のスーツの着方は今後最低10年経っても古臭いと思われることはないでしょう。

ただオシャレか?と言われたら普通です。

しかしその普通のスーツでもしっかりと着こなすことで、オシャレではなくカッコイイといわれます。

 

今回はスーツの選び方ですので着こなしは別の話となりますが、スーツの基準がわからないのにオシャレに着こなしたりカッコよく着こなすのは土台無理な話です。

バカにした表現ですが足し算、引き算、掛け算、割り算が理解できていないのに数学が学べますか?というレベルの話です。

オシャレやカッコイイ着こなしは基本の上に成り立っていますので基本を復習する意味でもご覧いただければ幸いです。

 

そこで以下のような方は是非とも読み進めてほしいと思います。

こんな方におすすめ

  • スーツの選び方、着方の基本がわからない
  • とりあえず最低限のルールさえわかればOK
  • 自分がスーツを着るとなんとなくダサい。

 

もくじ

 

ジャケットの選び方の基本

シングル2つボタンを

2つボタン、3つボタンのジャケットであっても一番下は留めません

 

既製品を売る量販店や百貨店のスーツ売り場を覗くとわかりますが、右を見ても左を見ても シングル2つボタンばかりですので迷うことはないと思います。

 

シングル2つボタンが現代の主流のスタイルです

逆に3ボタンのスーツを見つける方が難しいです。

ただ3ボタンのスーツも存在しますがその多くが写真にもある3ボタン段返りといって3ボタンの上を止めない飾りボタンです。

完全に趣味の範囲内です。気にする必要はありません。

 

スーツには流行はないように思われる方も多いと思いますが実は毎年ほんの少しずつですが変化し流行が存在します。

毎年ほんの少しずつラペル幅は○○センチ、パンツはノータックからワンタックへ、着丈は1センチ短くして...こんな具合に本当に少しずつ変化し続けています。

 

例えば30年くらい前のバブルのころはファッションブランド全盛期でした。その時代に爆誕したのがソフトスーツです。

厚い肩パッドを入れて2サイズくらい大きめに着るというスタイルが流行しました。

10年以上前のスーツスタイルでは3ボタンが流行していました。(TVドラマ相棒の杉下右京さんのスーツスタイルですね)

 

このようにその時代を象徴するようなスーツスタールは存在します。

ただこれらのように一歩引いたところからスーツの歴史を見ると流行があることに気付けます。

 

じゃあ今はどうなんだ!!

ということになりますよね。

 

まさにシングル2つボタンが現代の流行です。

というよりもシングル2つボタンを軸として3ボタンになったり、ダブルになったりしています。

あ、ちなみに前ボタンの一番下は留めてはダメです。

昔の名残でついてきているだけで飾りです。

仮に留めてしまうと変なシワが入るのでダサくなります。

 

肩のフィット感を重視して

服にはサイズ表記のS,M,Lが存在します。

この規格通りにスーツを選ぶことは問題ではありませんが実はそれぞれのブランドで微妙にサイズが異なります。

ここではどうしてか?という疑問にはお答えしませんが覚えておいてほしいことは着心地は各ブランドで微妙に違う...ということです。

そして着心地を左右するのは肩回りのフィット感です。

この肩回りの着心地はとても重要で、ジャケットを着て歩くときや、座るときには腕を動かしますよね?

この腕を動かしている時に肩回りが窮屈だと動くたびにジャケットが肩や首回りに引っ掛かり、腕が動かしにくくとても不快な気分になります

またサイズが大き過ぎる場合は肩にオモリを置いているような感覚がしてやはり不快です

「スーツを着るのはしんどい」

このように感じる人の場合、ジャケットのサイズ感に問題があります。

 

極端な話ですが既製品のスーツって規格に沿って作られているので日本人の大多数に合うように作られています。

つまり

既製品のスーツはあなたのサイズで作られたものではない

当然と言えばその通りで自分の体のサイズと微妙にズレているのですからフィットするところもあれば、フィットしないところもあります。

完璧なフィットを求めるとビスポーク、フルオーダーの世界になってお何十万の世界になってしまいます。

 

ココがポイント

完璧なフィット感を既製服に求めるのは無理な話ですが
最低限肩回りのフィット感を慎重に選ぶことでジャケットを着た時のストレスを最低限軽減できます。

 

黒に近い紺色、無地柄を

スーツの基本的な色はより黒に近い紺となります。

真っ黒の色は避けましょう。

日本で真っ黒の記事は慶弔用の色となりますので、オシャレで黒いスーツを着ているなら良いですが、仕事用として黒いスーツはNGです。

教養を問われかねません。

 

またストライプ柄(縦に白い線を引いたような柄)も最初の一着目は避けましょう。

ストライプは一見オシャレですが、就活などの場ではオシャレは不要ですので避けた方が無難です。

 

ただ紺色といっても本当に数が多くあります。

地中海のように鮮やか青があったり鉄紺と呼ばれるような渋い少し緑っぽい紺も存在します。

紺色に迷ったらとりあえず暗めの紺を選ぶことをオススメします。

ちなみに写真の私のスーツは鉄紺です。

 

袖丈は手のくるぶしがかかるくらい

袖の先が手のくるぶし当たりにきています。

この袖丈が曲者です。

量販店でジャケットを試着したときに肩幅は感覚的にキツイか判断できるのでサイズ感がわかりますよね。

しかし袖丈を観ている人は少ない。
一番無難な袖丈の位置は直立の状態で腕を動かさずに手を自然に下ろしたときに手のくるぶし当たりにくる位置です。

 

この袖丈一つで印象が変わります。

  • 手の甲まで袖がかかっている→長すぎて野暮ったい...なんか田舎者のような印象を覚えます。
  • 逆に手のくるぶしが見えるくらいの袖丈→窮屈そう...

 

どちらにも共通して言えるのが

ダサい

 

袖丈には諸説ありますが...ジャケットの中に着ている襟付きのシャツは本来下着の役割を果たしていました。

袖丈が長すぎて直接素肌に触れると、その部分だけが汚れが目立つのを嫌った。逆に袖丈が短すぎて下着であるシャツが人前にさらされることが恥ずかしい行為でした。

このように袖丈が長すぎる弊害と短すぎる弊害を足して2で割ったところ手のくるぶし当たりに落ち着いたという説があります。

おそらく暗黙の内に美意識が袖丈を手のくるぶし当たりにもっていったんではないかと思います。

テクニック

私がジャケットの袖丈を決めるときはそのスーツに合わせるシャツを着てから試着をします。

すると絶妙な位置に袖丈を合わせることができるからです。

ただこの方法は結構マニアックですので、スーツオタクになってきたころに試してください。

 

スラックスの選び方の基本

ジャケットに気を付ける人は多くいますが、スーツはジャケットとスラックスがセットです。

要はジャケットとスラックスのバランスがとても重要となります。

裾の丈はハーフクッション

写真のように裾が靴にかかった時に少しだけシワが入るのがハーフクッションです

・写真の靴はスーツスタイルの超基本のストレートチップです。

気になる方は就活やビジネスで基本となる革靴の選び方~初心者必見~をご参考ください。

 

近年のジャケットの着丈は短くなり、肩幅も狭くなりました。印象としては昔はゆったり、今はスタイリッシュという感じで流行は変わっています。

そのスタイリッシュなジャケットに合わせるスラックスも当然のようにスタイリッシュになります

そしてスタイリッシュになるに従って裾の丈も変わります。

 

想像してください。

細身でスタイリッシュなスーツなのに昔流行した腰パンを思わせるほどスラックスの裾がモッサリしている姿を....

ダサいですよね...

ですので現代のスーツのスラックスは裾がほんの少し靴にかかるくらいがベターです。

 

ノークッションというのもありますが、正直お勧めしません。立ち姿は確かにキレイなのですが座った時がヤバイ...

靴下を長いものにしておかないとすね毛が見えてしまう可能性があります。

オシャレを意識してのノークッションは全然ありですが、ビジネスにおいてはすね毛が見える裾丈は超ダサいといことを意識してください。

 

ワンタックのものを

ワンタックの入ったスラックス

タックとはスラックスの前のウエストくらいで生地をたただヒダの部分です。プリーツとも呼びます。

ワンタックは1回折りたたんでいるという意味です。

生地を折りたたんでいることから太ももの大きい人はタックの数が多い方が履き心地は良くなります。

よく言われるのが

  • 細身の人はノータック(折り返しのひだなし)
  • 中肉中背はワンタック(折り返しのひだ1つ)
  • 太っている人はツータック(折り返しのひだ2つ)

なんて言われていますが無視でお願いします。

なぜなら足の太さによってはノータックで座るのが辛い場合がありますし、ツータックでは野暮ったく感じさせることがあるからです。

 

またブランドによって太もものサイズが違いますが現代はスラックスも細くなってきているのでサッカーや野球をしていた方にはノータック(タックなし)だと太ももが窮屈に感じるかと思います。

私も学生時代にサッカーをしていたので太ももは一般的な人に比べると大きく、スキニーパンツは入りません...

んな私もノータックのスラックスを履いていましたが、椅子に座っていると太ももを締め付けられて太ももが痛くなることが多々ありました。

 

見た目も重要ですが、一日中着ているスーツでは機能面も重要です。見た目と機能面を両立できるのはワンタックだと思います。

ワンタックを選んでおけば間違いがない
ということです。

 

タック数にも流行はあって最近はワンタックが主流です。ちょっと前まではノータックが全盛でしたし、バブルにはツータック、スリータックなどもありました。

また昨今のファッションの流れは80年代のデザイナーズブランドのスタイルが流行し始めています。

もしかしたら近い将来ツータックが流行するかもしれません。

 

裾はダブルに

ダブルの裾。裾を折り返したように見えます

 

ダブルとは裾を折り返したものです。

シングルかダブルかは正直好みの問題です...が一般的なスーツのスラックスではダブルがベターです。

また手入れの観点から見てもダブルがベターです。

裾の折り返しが2重になっていてシングルに比べて本当にわずかですが重いのでスラックスのセンタークリース(太ももから裾にかけて通っている折り返しの線)が取れにくいのです。

 

ココがポイント

スラックスを履いていると少しずつですがセンタークリースが消えていきます。

シワが少なくセンタークリースのしっかりと入ったスラックスはとても爽やかで好印象です。

なのでスラックスも定期的にアイロンをかけるかクリーニングに出すなりしてこのセンタークリースを保ちましょう

 

おわりに

今回ご紹介したのはスーツの選び方の基本となります。

 

今回のまとめ

ジャケットの選び方の基本

  • シングル2つボタンを
  • 肩のフィット感を重視して
  • 黒に近い紺色、無地柄を
  • 袖丈は手のくるぶしがかかるくらい

スラックスの選び方の基本

  • 裾の丈はハーフクッション
  • ワンタックのものを
  • 裾はダブルに

 

スーツスタイルはスーツの選び方だけでは十分ではありません。

当ブログをご覧いただいているあなたには平均点80点以上のスーツスタイルになれるよう提案をしていきます。

スーツや靴、ネクタイ、シャツなどの単品で愛好する方も多く存在しますが、例えばスーツの着こなしが80点であっても、シャツ、ネクタイ、靴、バッグの平均点が50点だと全体の着こなしとしては点数を大きく下げてしまうのでせっかくのスーツも台無しになってしまいます。

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これらを参考にして着こなしの基本があるということを知っていただけると幸いです。

 

スーツスタイルはTPOに合わせた着こなしをしないと相手への敬意を失い失礼になったり、ダサい着こなしになってしまうことがあります。

 

ORIN MODAはこんな方におすすめ

  • スーツをオシャレに着こなしたい
  • オシャレでなくてもいいけど、スマートに見せたい
  • 着こなしの例を見たい
  • スーツスタイルをワンランク上にしたい

私自身オシャレではありません。

 

休日の服装はTシャツにデニムに適当なスニーカーが平常時の服装です。

スーツスタイルは私の趣味です。

私は元高級オーダースーツの営業出身です。高級オーダースーツのお店には社会的地位の高い方や経営者のお客さんが多く来店していました。その方達はオシャレではありませんが社会的立場のある者としての責任のためや想定される取引相手への敬意のために教科書的なスーツの着方をするため完璧なまでにサイズの合う高級フルオーダースーツを仕立てていました。

それを実際に見てきた私はオシャレなスーツの着こなしよりは現実的なスーツスタイルの提案が得意です。

また私の現在は異業種に転職し、服飾とは無関係の仕事をしていますが、無意識にも他人様のスーツやジャケパンを目で追って参考にしたり、店舗に行ってはモノを実際に触ったり流行を見ています。

一見流行はなさそうなスーツやジャケパンにも流行があります。

スーツ、ジャケパンを正しく着こなしたうえでオシャレに見せる着こなしにについてもご提案してます。

 

ご覧いただきありがとうございました。

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  • この記事を書いた人

orin

大阪市内で働いているサラリーマンです。 スーツに関する情報を発信しています。 以前に高級フルオーダーの営業として働いた経験があります。 今もスーツが好きで日々知識を増やしオシャレにも挑戦しています。 ビジネスとしてのスーツとオシャレとしてのスーツの違いやポイントについて解説しています。

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