シャツのサイズの選び方でスーツ姿は良くも悪くも決まってしまう
シャツは消耗品として見られてしまうので、重要視している人は少ないです…
今回はスーツの中に着るシャツの選び方についてご紹介します。
以下の悩みを持っている方にオススメです。
こんな方におすすめ
- シャツは種類が多くてどれを選んでいいかわからない
- シャツ姿がだらしなく見える気がする
- スーツを着てもパッとしない
スーツ選びは慎重に考えている方は多くいます。
なぜなら全身を覆って人の目にさらされる機会が多い...つまり一番目立つからです。
それに対してスーツの中に着るシャツは社内で事務作業や初夏などジャケットが暑苦しくなる季節以外でシャツ姿になりませんよね。
ましてや商談やレストランでの会食などお客さんがいる場で礼節が必要とされる場面などでジャケットを脱いでシャツ姿ということは少ないのではないでしょうか?
それがたとえ真夏であったとしても...
つまりシャツ姿を人前にさらすことは原則ないといっても過言ではありません。
そんなわき役的な存在ですが...
スーツ姿の軸となる非常に重要な存在です
スーツにはビスポークで40万、50万出して完璧なフィッティングに仕立てるのにシャツはワゴンセールや量販店の既製品を着てサイズがイマイチ....
勘違いしてほしくないのがスーツが高級だからシャツも高級にしろという話ではありません。
スーツが体に完璧にフィットしているのに、それの下に着ているシャツのサイズ選びを間違えるとダサくなるということです。
考えてみてください。
商談相手を前にしたとき相手はあなたの顔を見ていますよね?
相手との物理的な距離が近くになるにつれて全身のシルエット以上に顔にフォーカスしています。
といことは免許証の本人写真の部分が相手の視界に入っています。
最近ではweb会議が盛んになってきていますよね。その時にシャツとジャケットを着用しいる姿の胸から上の顔付近を見られますよね。
相手の目にはあなたの顔が見えていますが、白や青いシャツを着ている姿も相手の目には入っています。
つまり何が言いたいかというと...
シャツはあなたの顔の一部に見えているといっても過言ではない
それほどまでに相手によく見られるのに気を使っていない人がめちゃくちゃ多いです。
本当に嘆かわしい限りです。
フルオーダースーツの店で働いている時ですが引いて全体のシルエットを見た時にスタイリッシュなのに近づいて見るとなんかダサいというお客さんがいました。
よくよく観察をしてみるとシャツの首周りのサイズが明らかに大きすぎる!!
なんか疲れ切って第一ボタンをはずしたサラリーマンのようになっていました。
あなたはそうならないようシャツの選び方をしっかりと押さえてスーツスタイルのレベルを上げてください。
もくじ
シャツの選び方
首周りのサイズは指一本入るくらいを
首周りのサイズ選びがとにかく重要です。まずシャツの首回りのサイズを測ってから袖丈となります。
シャツの一番上のボタンを留めた時に指が一本入るくらいがベストです。
それ以上開けるとネクタイをしたときにネクタイの重みで襟が頭を下げて拝んだようになっていしまいだらしなく見えてしまいます。
例えるなら疲れ切ったサラリーマンのようになります。
ぴったり合わせすぎると後々着れなくなってしまうので注意です。
シャツなどの衣類は洗濯機で洗ったりクリーニングに出すと少し縮んでしまいます。
これは仕方のないことですが、最初から首回りをぴったり合わせすぎてしまうと何度かクリーニングに出したらシャツが縮んでしまい首のボタンが閉まらなくなってしまいます。
家で洗濯をするのであれば縮みを少なくできますが、頻繁にクリーニングに出すと結構縮んでしまいます。
一般的に言われているのは、首周りのサイズ+2.0~2.5cmを選ぶのが良い...
この「2.0~2.5cm縮む」というのは参考になりません。
というよりもそんなに大きく取っていたら着初めのころは首回りがガバガバでネクタイを締めれば襟が拝んでいるように見えるでしょう。
また通常は家で洗濯をしていて、クリーニングに出すのが1か月に1回程度の場合やシャツを多く持っていて一つのシャツを着るのがせいぜい週一回という場合などは2.0~2.5cm縮むのは1年か2年以上かかります。
私も何も知らない頃に、首周りのサイズから2.5cm大きめの購入を勧められ購入しました。
理由は「洗濯で縮んで丁度良くなる」と...
しかし、そのシャツは首回りが縮んで首にぴったりと合うことはありませんでした。
なぜなら、当時の私はシャツを4枚持っていたのと、シャツのすべてを手洗いで行っていたからです。
しかしシャツは3,4枚で頻繁にクリーニングに出すという方でしたら首周りのサイズ+2.0~2.5cmで良いと思います。
つまりご自身のシャツの保有数と洗濯の方法に合わせて首周りのサイズを決めるのがベストでしょう。
襟の高さはジャケットを羽織った時に後ろの襟が1.5cmほど見えるくらい
高すぎても低すぎてもダメです。
以前スーツの袖丈についても言及しましたが、考え方はよく似ています。
シャツはジャケットの土台となります。
さらには顔に近いということもあって良く目立ちます。
一般的にはジャケットを羽織った時に1.5cmほど襟が見えているのがベストといわれています...
ただし、これはあくまで基準です。というのも首は長い人も短い人も太い人も細い人もいます。
ですのでジャケットを羽織った時に1.5cmは絶対の基準ではありません。
あくまで美意識の問題ですので、あなたが試着したときに変だと思えば調整が必要です。
首が短いのに台襟の高いものを選んでしまうと寸詰まりに見えてかなり滑稽です。
また首が長い人が台襟の低いものを選んでしまうと疲れた感じがします。
顔周りの表情に影響を与えまくるシャツの襟の高さ選びは本当に重要です。
テクニック
襟の形はレギュラーかセミワイド、ワイドを

このシャツの襟はワイドです。
襟の形とは襟の開きの角度の名称です。ネクタイの結び目がくる所で顔の真下にあり、その襟の形によって表情が変わります。
この襟の形ですが百貨店やオーダーの店に行くとビックリしますが、本当に何十種類もあります。
しかもどれも微妙に違う...
初めてフルオーダーを体験したときですがその種類の多さに圧倒され
- ワイド、セミワイド、レギュラーって全部一緒に見える
- 台襟と前襟の高さの違いが意味不明
- 形はほぼ一緒なのに剣襟の長さが違うことが意味不明
本当に訳が分かりませんでした...
そこで教えていただいたのが、襟の形に迷ったらレギュラーかセミワイドを選べというもの
天皇陛下が人前にスーツで現れるときのシャツの襟はレギュラーでした。
つまり日本では最も格式がある襟の形はレギュラーであることを指します。(海外では襟の開いたホリゾンタルが格式が高いと紹介する記事がありましたが詳細は分かりません)
セミワイドも選択肢に入れる理由としては、現代のビジネスで最も着られている襟の形がセミワイドだからです。
ボタンは白色を(ボタンダウンはNG)
前を留めるボタンが白いものを選んでください。
オシャレで黒色のボタンや赤や青の糸で縫われたボタンなどがありますが、あれらはオシャレで着るものですので装飾を嫌う就活やフォーマルな場にはNGです。
量販店では襟の先をボタンで留めているデザインのボタンダウンというものがありますが、就活やフォーマルを求められる場ではNGです。
なぜならボタンダウンはカジュアル寄りのデザインだからです。
なぜかといわれると話が長くなるのでザックリですが、起源をポロという乗馬競技として発祥はアメリカ、流行したのがアメリカの大学生世代(いわゆるアイビーリーガー)
このような系譜を辿っているのでどうしてもフォーマルとは相容れないものとなっています。
フォーマルなものには不要な装飾をそぎ落として、身だしなみを整えることが求められます。
袖丈は手のくるぶし+1.5cm~2cm

ジャケットを着た時にシャツの袖が1.0cm~1.5cm見えるのが理想とされます。
これについてはスーツの選び方で説明したジェケットの袖丈は手のくるぶしになるようにすることとリンクしています。
要はジャケットを着た時に袖からシャツのカフが1.5cm~2cm見えるように調整します。
その位置は大体ですが、手くるぶしがかぶるくらいです。
これも出過ぎていてはダメですし、短すぎてもいけません...
ジャケットを着た時にジャケットの袖からシャツが出過ぎているとバランスが悪くダサいです。
逆にシャツが見えないときは、なんとも野暮ったく見えてこれまたダサいです。
シャツはもともと下着でした。下着が直接肌に触れるのは当然でしたが外出用の上着であるジャケットジャケットが直接肌に触れないようにしましょう。
ジャケットが直接肌に触れ続けていると、当然ですがジャケットにも皮脂がつきます。
その皮脂が段々蓄積さえて、酸化して黄ばみになります。
皮脂汚れの黄ばみはめっちゃ目立ちます。
しかもジャケットについて黄ばみはシミになりやすくクリーニングに出しても落ち切らないんですよね...
ジャケットを長く愛用するためにもシャツ選びは慎重に行ってください。
テクニック
おわりに
今回のまとめ
シャツの選び方
- 首周りのサイズは指一本入るくらいを
- 襟の高さはジャケットを羽織った時に後ろの襟が1.5cmほど見えるくらい
- 襟の形はレギュラーかセミワイドを
- 袖丈は手のくるぶし+1.5cm~2cm
シャツは単体で考えるのではなくジャケットとセットのものだと考えるのが良いです。
かつての私はシャツだけで購入しジャケットと合わせた時に袖丈がイマイチだったり、見た目にもなんかダサいと感じることがありました。
そこでシャツを購入するときは自分が着るジャケットを持って行って試着をして決めていました。
そうすることで基準が生まれてシャツ選びがかなり楽になりました。
とはいえスーツ、シャツのフィッティングについて完璧を求めるのであればビスポーク、フルオーダー以外にありえません。
注意
私がいうフルオーダーとはあなたの体系の型紙を取って裁断し仮縫い、中縫いをしてサイズやフィッティングの調整をして作られるスーツを指します。つまりビスポークと同義です。
最近のテーラーであるのですが、フルオーダーと強調しながら、採寸を取ってそれに近い型紙を選び出して裁断し、仮縫いをしてスーツを完成させる...これはパターンオーダーです。
ビスポークとは全然違いますのでご注意ください。
話が逸れましたが...スーツに比べてシャツのビスポーク、フルオーダーはかなり割安です。
既製品でもKitonやBrioni,Ermenegildo Zegnaの高級シャツは最低でも5万以上します。それに対してビスポーク、フルオーダーのシャツは1万円~作れるものも少なくありません。
シャツのビスポーク、フルオーダーはコスパがめちゃくちゃ優秀ですので、スーツのビスポーク、フルオーダーは敷居が高いと感じるのであれば視野に入れるのもありだと思います。
シャツのビスポーク、フルオーダーを体験すると、既製品との違いに驚愕します。
シャツは元は下着というほど肌に近く、サイズが合っているのかが感覚的にすぐにわかります。
特に今日紹介した基本の首周りに違和感を覚えることもなく腕を動かしても違和感がない...
本当にTシャツを着ているような感覚を覚えます。
スーツスタイルを構成するものはスーツ、シャツ以外にも革靴やネクタイなどがあります。
スーツ、シャツの選び方だけでは十分ではありません。
スーツ、シャツはパリッとしているのに革靴はそり返って汚れが目立つ...ではダメです。
スーツスタイルはいわば偏差値のようなものです。
スーツ、シャツ、ネクタイ、革靴、靴下などの平均値でカッコイイかが決まります。
革靴だけジョンロブやエドワードグリーンでピカピカに磨いてあったとしてもスーツやシャツがそれに劣るようでは偏差値は低くなります。
当ブログをご覧いただいているあなたには偏差値70以上のスーツスタイルになれるよう提案をしていきます。
ご覧いただきありがとうございました。