ファッション 手入れ

革靴のひび割れ(クラック)の原因と防ぎ方

記事の内容

  • 革靴のひび割れ(クラック)の原因の解説
  • 革靴のひび割れ(クラック)の防ぎ方、アイテムのご紹介

以上2点をお伝えする内容となっています。

 

こんな方におすすめ

  • 革靴のひび割れ(クラック)を起こしたくない方
  • 革靴のシワが深くなってきた
  • 革靴のひび割れ(クラック)を予防の方法を知りたい

 

 

本格的な革靴は高価です。

しかし高価だからといって手入れなどをしなければ1年と持たずに革が割けることがあります。

よく本格革靴は一生ものと言われていますが、それは最低限のメンテナンスをして丁寧に履かれている靴を指しています。

まぁ実際に革靴は何もしてなくても劣化していくので一生ものというものでもありませんが、メンテナンスをすることで長年愛用することが出来ることは間違いありません。

 

本格革靴を履いていて愛用している革靴なら避けることが出来ないのが

革靴がひび割れる現象 クラック

 

靴好きには禁忌とされるクラック現象

 

革靴愛好家の人達はこのクラックを起こさないためにとても丁寧にメンテナンスをしています。

上記は私の革靴ですが、見てわかるように革靴がひび割れています。

丁寧に長年履いているとどうしてもシワが深くなり革が割れやすくなります。しかし以下でご紹介する原因とその対策を知ることで革が割れる(クラック)は避けれるでしょう。

 

もくじ

 

革靴がひび割れ(クラック)の原因

革の乾燥

革の乾燥の原因

  • 水分不足
  • 油分不足

 

革にとって水分も重要な成分の一つです。適度な水分が足りていない革靴は油分が十分であっても革に厚みがなく艶もありません。

油分が十分であれば革が割れるリスクは低くなりますが革が柔らかくなりすぎていることもあります。

また逆に水分が多すぎる状態だと、水分の気化と同時に油分も気化してしまい乾燥を早めてしまいます。

例えば大雨に打たれたりした革靴は乾く過程で油分も一緒に抜けてしまいます。そして革靴が乾ききった時には必要以上に水分と油分が抜けてしまいバキバキに乾燥してしまいます。

この状態で革靴を履いてしまうと下手したら数歩だけ歩いた段階で革靴は割れてしまうでしょう...

革靴がずぶ濡れしてしまった場合の対策についてお後にご紹介します。

 

一定程度の水分が革靴には必要ですが油分と水分のバランスが一番取れた状態にするには定期的に革靴は履いてあげることです。

高価な革靴を購入して結婚式など特別な席用に持っている方も多いと思いますが、革靴は履いていない状態でも油分と水分は抜けていきますので履かずに長期間保存して定期的に手入れをしていたとしても革の劣化は止まりません。

特別な席の日に履いた革靴が割けてしまうということをよく聞きます。

定期的に革靴を履いてあげてたほうが結果的に革の状態が良く長持ちします。

 

シワが深くなることによる劣化

人体は歩くたびに地面を蹴ります。

革靴を履いて歩く際も同様に地面を蹴ります。その時に指の関節部分に当たる革部分はシワになります。いわゆる履きジワですね。

この履きジワは基本的には問題ありませんが、実は革靴を履くたびに少しずつ深くなっていきます。

人体は歩行時にはかかとから着地しつまさきで蹴り上げる動作を繰り返し行います。

その時に革靴の靴底(ソール)が少しずつ反り返ってきます。この反り返りが少しずつ大きくなることで履きジワが深くなっていくんです。

このシワは革に負担をかけますので最終的には革靴の表面(アッパー)が割れるだけでなく靴底(ソール)も割れることがあります。

 

対策としてはシューズキーパーを着用することです。

シューズキーパーは靴底の反り返りを防ぐので、革靴の変形を防ぎます。

 

サイズの合っていない靴を履いている(大きすぎる場合)

サイズが大きいので通常シワにならない場所にクラックが起きています。

大きすぎるサイズの革靴を履いている場合も革靴が割けやすくなります。

サイズが大きい革靴で割ける原因2つ

  • 革靴内で足が遊んでいるため歩くたびに前にズレやすく指に力が入ることで靴に圧力がかかり劣化を促進させるから
  • 足長が長くなりがちで屈折部分(しわになりやすい部分)により多くのストレスがかかりやすくレしわが深くなりやすい

経年による革の劣化

革は基本的には劣化の一途をたどります。人間のように新陳代謝をしませんよね...

いくら手入れをしても、丁寧に履いても、ましてや履いていなくても必ず劣化していきます。

ですから10年くらい丁寧に履いていて革靴が割けてきたとしても経年による劣化だと思って割り切る必要があります。

たまに20年くらい革靴を履いている人がいますが、そういった方の革靴はほぼ例外なく高級革靴が多いです。

革靴の劣化は止めることはできないので革具はガンガン履いていきましょう。

 

ひび割れ(クラック)を防ぐためにやるべきこと

定期的なメンテナンス

以下の記事で基本的なメンテナンスについて解説しています。

革靴の手入れと頻度の超基本な考え方

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靴の手入れをするときに注意してほしいのが、今塗られているワックスをしっかりと落とすことです。

女性がメイクを落としてから洗顔をするときを考えてほしいのですが、洗顔の前にメイクを落とすのはなぜでしょうか?

残ったメイクのせいで美容液の成分がしっかりと肌に入らない。さらには古くなった化粧の成分が酸化して肌にダメージを与えてしまいシミの原因になるからです。

革靴の場合は古くなったワックスのせいでデリケートクリームが革に浸透しない。古くなったワックスは硬くなり割れやすく割れた時に革も一緒に割けてしまう。ということが発生します。

古くなったワックスをしっかりと落としてからデリケートクリームなどのメンテナンスをしてください。

履いた日は必ずブラッシングと乾拭きをする。

一日履いた革靴はホコリやごみなどがかなり付着しています。そのままにしていると薄汚れていき見栄えが悪くなるばかりか履きシワや革の表面に付着して油分を奪い革の劣化を招き、最終的に割ける原因にもなります。

履いた日には必ず豚毛でブラッシングをしたのちTシャツの切れ端などで十分ですので表面を乾拭きします。

表面の汚れがひどい場合は水を含ませて硬く絞った綿布で表面の汚れをぬぐい取ります。

※ちなみに革には水はご法度とよく言われていますが、革にとって水分は必要な成分の一つです。問題は雨などの大量の水に濡れてしまうと、水分が気化するときに革から油分も一緒にもっていかれることです。すると革の表面はカサカサ、パキパキなり劣化してしまいます。
硬く絞った綿布で拭うくらいの水分であれば、革は水分を含んで艶がましてモチモチになることがあります。

 

かならずシューズキーパーを装着してください

シューズキーパーは革靴をキレイに保ちます。

革靴の靴底(ソール)の反り返りを防ぐにはシューズキーパーの装着は必至です。

木製のシューズキーパーでしたら革靴内に滞留している汗を吸湿してくれるので、シューズキーパーは木製がおすすめです。

安価なものとしてプラスティック製もありますのでご参考ください。

シューズキーパーはコストのように思えてしまいますが、革靴を長くきれいな状態で愛用するためには必須のアイテムです。

 

月に一回は手に取って乾燥していないか確認する。

革靴の手入れをした後に一度も履かなかったとしても水分、油分ともに抜けていきますので乾燥は進行していきます。

メンテナンスをしてから時間が経ち乾燥している状態の革靴を履いた日にひび割れ(クラック)が発生するということもあります。

履きたいときににすぐに履ける状態を常に保つのは難しいことですが、月に一度すべての革靴を手に取って乾燥具合の状態を点検してください。

すべての革靴を手に取ってみると乾燥している、すぐにでも履けるかもしれない等の状態についてわかりります。まるでソムリエのように

同日に複数の革靴をメンテナンスしたとしても革靴によって乾燥の進行具合は個体差があります。

ですからメンテナンスをしてから次のメンテナンスまで何か月というのは目安にしかなりません。

定期的に革靴の状態を点検することで革の劣化の促進を和らげることができます。

 

1日履いたら2,3日は休ませる

革靴を一日履いたら足はコップ一杯分の汗をかくといわれています。

水分を吸っている革靴は変形しやすくつま先の反り返りを進行させます

その水分は革靴内部に残るため、十分に抜くためには履いたら2,3日は乾燥させるために休ませます。

この革靴内の水分が残っている状態で履くということを繰り返すと雑菌が繁殖して足のにおいの原因にもなります。

よく革靴を脱いだ足のにおいは激臭という描写が漫画などに多いですが、これは連続で同じ靴を履き続けることが原因です。(実は革靴を履く際に素足で履いたりしても足のにおいの原因になります。これは皮脂と汗の水分によって雑菌がわきやすったことが原因です。)

ちなみに私は革靴は一度履いたら最低2日はシューズキーパーを装着して休ませているので革靴を履いても臭くありません。

革底(ソール)の反り返りを防ぐためにシューズキーパーの装着を忘れないようにしてください。

 

革靴のひび割れ(クラック)を防ぐために必要なアイテム

ここでは主にメンテナンスアイテムをご紹介しています。

使用方法につきましては以下のページをご覧いただけたら幸いです。

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型崩れを防ぐためのシューズキーパー

汚れを掃う馬毛のブラシ

汚れ、古いワックス、顔料を落とすクリーナー

栄養補給のためのデリケートクリーム

[ブートブラック] RICH MOISTURE リッチモイスチャー
created by Rinker
BootBlack(ブートブラック)

 

染料による補色する乳化クリーム

油分の補給と補色のための油性クリーム

デリケートクリームと油性クリームを均一に伸ばすための豚毛ブラシ

鏡面磨き用ワックス

 

おわりに

革靴のひび割れ(クラック)についてなぜクラックが起きるのか?クラックを起こさないようにするにはどうすればいいのかを?解説してきました。

いろいろご紹介しましたが結局は丁寧に扱いましょうということになります

本格革靴はけっして安くないものですから一日でも長く愛用するためにはメンテナンスが必要となります。高価な革靴を購入しメンテナンスと革靴の状態を把握するという行為を繰り返していると心理学でいうところのサンクコスト効果が働きより丁寧に扱うようになります。

さらに最良な状態の革靴を履いていると、それに見合うスーツやシャツなどを着るようになります。

そしてさらにそういった服装にふさわしい自分になるように目指すので体型の改善やアンチエイジング、育毛、臭い、身だしなみなど、あらゆることに気を使うようになります。

こうした正の連鎖のおかげで一段上の人間に成長しビジネスや人間関係が良くなると信じて疑いません。

誇張が過ぎるのかもしれませんが私自身もまだまだ若輩の未熟者ですが本気でそのように考えています。

 

逆に安物の靴などは粗雑に扱ってしまうのですぐにダメになります。(個人的な意見ですが...)粗雑に扱うので服装も雑になる。見た目には気を使わないので不潔になっていくとまさに負の連鎖です。

負の連鎖のおかげで野暮ったい汚らしい姿に見られるのは嫌ですよね....

極端すぎる対比ではありますが、参考になれば幸いです。

 

参考記事

革靴の手入れや保管方法などで以下の記事は参考になりますので一読いただければ幸いです。

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革靴の手入れ方法は人によって様々です。

女性が美容のために実践している方法論がたくさんあるのと同じ感じで革靴の手入れ方法も実にたくさんあります。

ここで紹介する革靴の手入れの方法はあくまで私の方法ですので絶対的に正しいというわけではありません。ただ私自身が10年来実践している方法で特にトラブルが発生していない当たり一つの正解なのだという自負はあります。
というより私が実践する革靴の手入れ方法は基本的に同ブランドのケア商品で、推奨される手入れを実践しているだけなんですが...

一読いただけましたら幸いです。

 

ご覧いただきありがとうございました。

 

 

 

 

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  • この記事を書いた人

orin

大阪市内で働いているサラリーマンです。 スーツに関する情報を発信しています。 以前に高級フルオーダーの営業として働いた経験があります。 今もスーツが好きで日々知識を増やしオシャレにも挑戦しています。 ビジネスとしてのスーツとオシャレとしてのスーツの違いやポイントについて解説しています。

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